CBD(カンナビジオール)は、大麻草に含まれる成分の一つで、精神作用(いわゆる「ハイになる」感覚)を引き起こさないことが知られています。この記事では、CBDの基礎知識と、2024年施行の大麻取締法改正後の法的な枠組み、そして安全な製品を見分けるための基準を、断定を避けながら整理します。

この記事の要点

  • CBDは精神作用を持つTHCとは別の成分で、CBD単体に精神作用はないとされています
  • 2024年施行の法改正により、大麻由来製品の規制は「部位規制」から「成分(THC含有量)規制」へと移行しました
  • SHIRAFUでは、成分分析書(COA)が確認できる製品であることを掲載基準としています

CBDとは何か

CBD(カンナビジオール)は、大麻草(カンナビス)に含まれる100種類以上のカンナビノイドと呼ばれる成分の一つです。大麻草の成分の中でよく知られているものに、CBDのほかにTHC(テトラヒドロカンナビノール)があります。THCは精神作用(いわゆる「ハイになる」状態)を引き起こす成分ですが、CBDにはそうした精神作用がないとされています。

CBDは、オイル・ドリンク・グミ・化粧品など、さまざまな形で製品化されています。海外では医薬品として承認されている成分としての活用例もありますが、これは特定の疾患を対象とした医薬品としての話であり、後述するように、嗜好品・ウェルネス用途の製品とは分けて考える必要があります。

医薬品としてのCBDと、ウェルネス用途のCBDは別の話です。例えば米国では、2018年にFDA(食品医薬品局)がCBDを主成分とする医薬品「Epidiolex(エピディオレックス)」を、レノックス・ガストー症候群やドラベ症候群といった難治性てんかんに伴う発作等を対象に承認しており、欧州でも同成分が「Epidyolex」として同様の適応で承認されています。これは医師の処方のもとで使用される医薬品の話であり、本記事で扱うドリンクやオイルなどのウェルネス・嗜好品としてのCBD製品とは、法的な位置づけも、期待できる効果の語り方も全く異なります。この記事では、後者(ウェルネス・嗜好品としてのCBD製品)についてのみ解説します。

CBDは日本で合法?

日本におけるCBDを含む大麻由来製品の扱いは、大麻取締法という法律で規定されています。2024年に施行された法改正により、この法律の枠組みは大きく変わりました。

改正前は、大麻草の「部位」によって規制するかどうかを判断する仕組み(茎・種子由来は規制対象外、葉・花穂由来は規制対象、という考え方)が採られていました。改正後は、部位にかかわらず、製品に含まれるTHCの含有量(残留限度値)を基準に規制するという「成分規制」の考え方に移行しています。

この結果、THCの残留限度値を超える製品は違法となり、限度値を満たす製品は合法として扱われる、という枠組みになりました。2024年12月12日に施行された基準では、製品のカテゴリごとに数値が定められており、CBDオイルなど常温で液体の「油脂」や「粉末」は10ppm、清涼飲料水など「水溶液」は0.1ppm、グミなど「その他」は1ppmが上限とされています。数値基準は今後見直される可能性があるため、購入時は最新の公的情報もあわせてご確認ください。

大切な注意点: 「CBD製品だから安全」というわけではありません。THCの残留限度値を超えた製品を輸入・所持・使用した場合は、法律違反となる可能性があります。信頼できる販売元から、後述するCOA(成分分析書)が確認できる製品を選ぶことが、合法性を確認する上でも重要です。

法改正の背景には、海外で難治性てんかん治療薬などの大麻由来医薬品の活用が進む中、国内でも医薬品としての活用や産業用途(繊維・食品など)を可能にしつつ、乱用のおそれがある成分については規制を強化するという狙いがあるとされています。制度は今後も見直しが行われる可能性があるため、CBD製品を購入・使用する際は、その時点での最新の公的情報を確認する習慣を持つことをおすすめします。

CBDとTHCの違い

CBDとTHCは、どちらも大麻草由来のカンナビノイドですが、性質は大きく異なります。

項目CBDTHC
精神作用ないとされるあり(いわゆる「ハイになる」状態を引き起こす)
日本での扱い残留限度値以下であれば合法(成分規制)規制対象の主要成分
主な用途ウェルネス・リラックス目的の製品、海外では一部医薬品にも使用医療用途での研究例はあるが、日本では規制対象

CBD製品を選ぶ際は、THCが残留限度値以下に管理されているかどうかが重要な判断基準になります。この点を確認できる唯一の手段が、次に説明するCOA(成分分析書)です。

なお、大麻草にはCBD・THC以外にもCBG、CBNといった数多くのカンナビノイドが含まれています。これらは研究がさらに進行中の段階にある成分であり、本記事では代表的な2つの成分に絞って解説しています。

CBD製品の種類

CBD製品には、いくつかの種類があります。

形状による分類: オイル(舌下に垂らして使用)、ドリンク、グミ、カプセル、化粧品(クリームなど)といった形状があります。

抽出成分による分類:

日本国内で流通する製品を選ぶ場合、THCの残留限度値の観点から、ブロードスペクトラムやアイソレートを採用した製品が中心となります。フルスペクトラム製品を選ぶ場合は、特にTHC含有量がどのように管理されているかの確認が欠かせません。

安全な製品の見分け方

SHIRAFUがCBD製品を紹介する際、最も重視しているのがCOA(Certificate of Analysis=成分分析書)の確認です。COAは、第三者機関がその製品に含まれる成分(CBD含有量、THC含有量、残留農薬や重金属の有無など)を分析した結果を示す書類です。

私たちは、COAが確認できない製品については掲載しないことを基準としています。これは「良い・悪い」の感覚的な判断ではなく、成分が客観的に確認できるかどうかという、誰にとっても検証可能な基準です。

製品を選ぶときは、次の点を確認することをおすすめします。

COAが確認できない、あるいは販売元の情報が不明確な製品は、内容成分が保証されていない可能性があるため、避けることをおすすめします。

夜の一杯としてのCBD

CBDドリンクは、夜のリラックスタイムの選択肢の一つとして、ノンアルコール飲料の中でも注目されているジャンルです。精神作用がないことは前述の通りですが、リラックス効果や睡眠への影響については、研究が進んでいる領域であり、現時点で効果を断定的に語ることはできません。「〜という報告がある」「研究が進められている」という距離感で捉えることが大切です。

SHIRAFUでは、CBDを「お酒に代わる夜の選択肢の一つ」として位置づけていますが、特定の製品を過度に推奨したり、効果を保証したりすることはありません。ご自身の体調やライフスタイルに合わせて、COAが確認できる信頼できる製品から試してみることをおすすめします。代わりの一杯全体の選択肢については、大人のノンアル完全ガイドもあわせてご覧ください。

よくある質問

CBDで捕まることはありますか?

CBD単体に違法性はありませんが、THCの残留限度値を超えた製品を所持・使用した場合は法律違反となる可能性があります。COAが確認できる信頼できる製品を選ぶことが重要です。

CBDはキマりますか?

いいえ。CBD単体に精神作用はないとされています。「ハイになる」ような状態を引き起こすのはTHCであり、CBD製品はTHCの含有量が国内基準内に管理されていることが前提です。

COAとは何ですか?

第三者機関がその製品の成分(CBD・THC含有量、残留農薬や重金属の有無など)を分析した証明書です。SHIRAFUでは掲載基準としてCOAの確認を必須としています。

妊娠中・服薬中でも使えますか?

妊娠中・授乳中の方、服薬中の方については、CBD製品の使用前に必ず医師にご相談ください。本記事はその判断を代替するものではありません。

アイソレートとフルスペクトラム、どちらを選べばいいですか?

THCの残留リスクを避けたい場合は、THCを含まないアイソレートやブロードスペクトラムの製品を選ぶのが基本的な考え方です。フルスペクトラム製品を検討する場合は、COAでTHC含有量が国内基準内であることを必ず確認してください。

海外のCBD製品を個人輸入してもいいですか?

海外製品であっても、日本国内でTHCの残留限度値を超えていれば規制対象となる可能性があります。個人輸入を検討する場合は、事前に成分内容と国内の規制を十分確認することをおすすめします。

参考文献

免責事項

本記事は医療アドバイスではありません。服薬中・通院中の方、妊娠中・授乳中の方は、CBD製品の使用前に医師にご相談ください。CBD製品は20歳未満の方への使用を推奨しておらず、掲載基準に従って情報を提供しています。